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超対称性を仮定する物理

大槻義彦先生のブログhttp://ohtsuki-yoshihiko.cocolog-nifty.com/about.htmlを見たのが、ブログを作ろうと思ったきっかけです。

今月号のパリティは、超弦理論の特集ですね。研究室に数年間いて、実在素粒子の名前を聞くことがほとんど無かったあの理論。数百億円の税金を使ってLHC実験もようやく始まり、戸塚洋二先生も疑いの目で見ていらっしゃったであろう(※)超対称性粒子が本当にあるのか、確かめられようとしています。大槻義彦先生はこのような、超対称性を仮定した理論についてどうお考えなのか、オカルトを批判する物理学者として率直なコメントを伺いたいものです。

私は、別途500億円の税金を使うILC計画を、「超対称性粒子発見」のように必然性のない理論を口実として推進すべきではないと思います。理論が専門ですから、実験自体に反対はしておらず、真偽が確かめられればそれなりに嬉しいのですけれども、それだけの投資をする価値があるのか疑問です。もう少し現実的な目的を考えて欲しい。

100人を超す物理学者が関わっているわけですが、いっぽう私の大学院での7年間や彼女の人生も、この理論のためにつぶされたわけで。偶然にも小柴先生の受賞年にILC計画推進者の下でTAをした身としては、正直に意見を述べる責任を感じます。まあもっとも責任があるのは、当然、年収24万円だった私ではなく教授のはずなのですが。

なお、私はアマゾン書評http://www.amazon.com/Effective-Lagrangians-Standard-Monographs-Physics/dp/3540625704でも判るとおり、2001年から超対称性理論を公然と「信頼できない」と述べております。修士課程では、希望する分野で論文を書くことを許されなかったため、「白痴」と言われて一度退学させられました。この事実だけでも公開する価値があると思います。

現在私は研究職には就けておらず、問答無用で6分の1に削除させられた博士論文http://arxiv.org/abs/hep-th/0407057を適切な批判の下で改訂したくても、時間的余裕はありません。でも、ひょっとしたら、現職と同様に、多額の税金のかかっている素粒子物理について経験したこと、専門的意見を述べることも社会的重要性があるのではないかと考えて、久々に筆をとりました。2度と、故意に嘘をつく科学者による犠牲者が出ませんように。

一度きりの人生、科学的事実を知りたい。この世を理解せずに死ぬのなんて嫌だ。交通事故で入院した当日も、素粒子の教科書を読んでしまった特殊な価値観です。論文に関する「間違っているのではないか」などのご意見は大歓迎いたします。

ところで、私は裁判官ネットhttp://www.j-j-n.com/の「皆様からのメール」(2007/12/01)2番目の投稿者です。まさにオカルトに起因する犯罪なわけですが、教祖は目が悪くて十分な教育を受けられなかった可能性が高いのだからむしろ責任は軽く、信じるほうが悪い、と思います。しかし1980年代から超対称性理論が流行して、それを学ばされたのなら、研究室の先輩である豊田亨被告(※※)には同情します。正しい科学的思考法を教えることのできなかった教授達の責任はとても重いと思います。話は飛びますが戦争も、軍部だけではなく、理論的裏づけをするような学者もいたはずで、でなければ起きなかっただろうと思うのです。

(※)戸塚洋二先生

お会いしたことは無いのですが重病とは知りませんでした。ご冥福をお祈りします。教科書に、正直に「妙な名前のついた新粒子がたくさん予言されているがひとつも見つかっていない」というようなことを書いていらっしゃいました。

(※※)参考までに、被告の修士論文は「ゲージ対称性の起源」と言い、物理図書室で閲覧可能です。教団関係資料を調べたりもしましたが、なかなか暇がとれません。科学的事実を知らされなかったなら被告も被害者のようなものなので、できるだけみんな生き延びて欲しいです。

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物理」カテゴリの記事

コメント

こんにちわ
ブログ読ませていただいて、
裁判官ネットの書き込みみてきました

>この「素粒子理論」という分野では、20年程前から、
>「超対称性理論」という全く信頼性のない
>詐欺のような理論が流行しており

と書かれていますが、
物理をまったくわからない文系の私が受けた印象では、
多くの学者が確信を持って、明らかにしようとしている
考えには何か納得できる正しさがあるのではと思えます
逆にそれが詐欺めいたところがあると確信なされているなら
それを論理的に批判、証明して示してみたらどうでしょうか?

単に感情的な批判のみにとどまるのであれば、
ご自身が損するだけだと思いますよ

また読ませてもらいますので^^
では!

投稿: カズ | 2008年10月13日 (月) 19時34分

カズさん、コメントありがとうございます。


1.「用語解説」に書きましたとおり、そもそも
強い力を電弱力と統一する「大統一理論」には
論理的飛躍があります。
「高エネルギーで結合定数がひとつになる」
必然性はない上、その後は離れていくのです。


ノーベル賞受賞者の業績も全て正しくはないことが
あり、「大統一理論」は実験と矛盾することが
受賞後明らかとなりました。このことは1992年頃、
図書館にあったノーベル賞の歴史解説書で読みました。
それでも、3つの結合定数が1点で交わるように
するため、強引に「超対称」を仮定せねば
ならなくなったのです。


2.私の論文では、真空の相転移を仮定しなくても、
物理学科3年生程度の最小限の量子力学の知識で、
「弱超電荷を持つ素粒子は電磁気力の電荷も併せ持つか、
さもなければ換算質量0になる」
という電弱統一は定理のように導けました。


3.もう少し積極的に、
「超対称性変換は離散的な座標変換に過ぎない」
とも思いますが、これについてはちょっと自信が
ないので今はコメントを控えさせて頂きます。


素粒子について本格的に勉強するには、
大学院で3千ページほどの教科書や論文を
読まなければなりません。専門外の方には
非常に判り難く、評価もしづらいことと思います。


私は中学生の頃から興味を持って勉強してきた
ので経験年数だけは年齢の割に多めですが、
この分野での活躍が多い日本の歴史には疎いです。
先輩方に伺いたいことはたくさんあります。


何かご存知のことがあれば、教えてくださいね!

投稿: μ | 2008年10月19日 (日) 21時13分

ちょっと熱いけど出張先からお昼過ぎにコンニチワ(^_^)

あのPRには驚きだから、度々ですが今回はこちらにもお邪魔します。

論文の趣旨が間違っているかも?といった意見は大歓迎とのことですんで、少々尋ねたりコメントしてみますよ:

何も日本国内に限らず、物理では全世界でもトップクラスのプリンストンやMIT、カリフォルニア工大、スタンフォード、UCバークレー...や、(物理で有名だけど超対称性理論で著名かは詳しくありませんが)ストックホルム大や東側のモスクワ大等々の第一線で活動されている現役の学者や院生の方々などの”有志”に西川さんの仮説を提示されて多数の方々に協力を求められたら大勢の頭脳で様々な角度から検証できると思いますし、意見の交流が図れると思うんです。

それとも、もうとっくに対談なされて、ある程度結論が出たのでしょうか?
このブログにはこの点について見当たりませんから、以前から疑問でした。

量子の重力やヒッグス粒子等に関する論文をいくつも投稿されてらっしゃることから、各国の識者の方々とは既に議論を尽くされた上での主張なのかな?と思い、ちょい気になったんでお邪魔した次第です。
いずれにしても、ご専門から外れたご職業に就かれるにせよ、悔いのなきよう各国の多くの識者と納得ゆくまで議論を尽くしておくことは必須かと存じます。

どうされたのでしょうか?被害に遭われたことと超対称性理論について諸所で意見を募ってるのに、私の質問に対する西川さんの意見が分からないからレスくださいよ!!!

投稿: O.... | 2009年4月16日 (木) 05時58分

> O....さん
μさんの論文は、非常にオープンでかなり怪しげな内容の論文でも
プレプリントとして投稿できる。arXivプレプリントサーバーにも
掲載を拒否されています。理論としてどうかという以前に
根本的に論文として破綻していたということです。

μさんは被害妄想的に、物理学者が超対称性を盲信していて、
それがゆえに自分がハラスメントを受けたのだと盲信されていますが、
それはまったく事実と異なります。

物理学者は常に超対称性が存在しない可能性を考慮していますし、
μさんの論文が受け入れられなかったのは、
そもそも論文として破綻していたからです。

投稿: 元関係者 | 2009年5月27日 (水) 10時55分

「元関係者」さんへ

>プレプリントとして投稿できる。arXivプレプリントサーバーにも
掲載を拒否されています。
→宣伝にご協力くださるなら嬉しいです。プレプリント http://arxiv.org/abs/hep-th/0407057
(邦題:標準理論の必然性-ヒッグス粒子を仮定しない電弱統一および量子重力理論の導出-)
は、誰でも無料でご覧になれます。Stanford大の先生とちょっとだけお話したことがありますが、親切な方でした。無料で "Harvest Date" スタンプつきで受入れ、公開して下さるのはとてもありがたいことです。ミスプリ修正手続きも簡単ですし。論文誌に初投稿でリジェクトされた私にも、「引用数が少なくても心配するな。ノーベル賞受賞論文もそうだった」なんて "Health Alert" が心の支えになってくれています。

なお、このプレプリント補遺の「標準理論のラグランジアン」部分は、標準理論がテーマなのだから標準理論を定義しなければ話にならないと思い、参考までに文献から引用しました。標準理論のラグランジアンというのは、実験で決まる18個のパラメータを除いて一意的なので、他に書きようがないのですが、この引用元文献の簡潔な表記には独創性があるかもしれません。ほか、部分的引用が3~5割くらい、残りが自分で考えたところです(数学というのは誰が考えても、出発点の仮定と規則が等しくて矛盾のない論理ならば同じ結論になるはずなので、偶然誰かの論文と似ている可能性はかなりあります)。

一旦博士論文として提出したものの、問答無用で6分の1に削除させられたため、今更他の雑誌に投稿もできず放置しております。勿論、詳しそうな研究者の方に内容の真偽について率直な議論をしていただけましたら、嬉しいです。

「元関係者」さんが研究者でいらっしゃいましたら、どうか実名を開示して具体的に間違っていそうな点を指摘してくださいませんか?近隣の専門でしたら、気分次第で、あなたの論文一通を休日に読む暇を取れるかもしれません。ただし、現在私は、素粒子の研究職に従事しているわけではありません。せっかく学んだ事柄を忘れていく一方ですし、先日は何を勘違いしたのか「共同研究しませんか」と論文を送ってくださった方がいらっしゃいますが余程価値があると思わなければお応えできません。私は内心、「きっと自分の理論のほうが正しいに違いない」と思っているとんでもない性格の人間です。

投稿: μ | 2009年5月28日 (木) 02時11分

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